日本で予防歯科が普及したのは今から約10年ほど前(※)です。当院は日本に予防歯科が普及する以前の、25年前(※)から予防歯科に取り組んできました。
むし歯や歯周病にかからないために行う「予防歯科」は、患者さんの健康を守る上でとても大切です。私どもは25年(※)に渡って予防歯科に取り組んできた経験から、患者さんのお口の状況に応じて、どんな予防を行うのが良いか適切に判断できるようになりました。全ての方に画一的に同じ処置をするのではなく、一人ひとりのお口の状況に合わせた適切な予防処置のご提供を心がけています。
私どもが大切にしているのは、「とりあえず治療する」ことではなく「歯を守る」ことです。歯は、一度削ってしまったら元には戻せません。治療を繰り返していくうちに、天然の歯の健康な部分は減ってしまいます。削れば削るほど歯はもろくなるため、むし歯が再発しやすい状態にもなります。つまり、歯を長持ちさせるためには、なるべく削らない方が望ましいのです。
こうした当院の予防歯科と治療方針に賛同いただいている患者さんの中には、小さい頃から通院され、ご自身が子どもを持つ身になっても、トラブルなく過ごされている方がいらっしゃいます。また40代くらいから通い始めた方の多くが、ご高齢となられた現在も健康なお口を維持されています。
どれだけ歯科の治療技術が進歩しても、天然の歯に勝るものはありません。だから私どもは「歯を守る」ことを重視し、歯をできるだけ削らない「歯を守る治療」に取り組んでいるのです。これからも、患者さん一人ひとりに合わせた予防歯科で、お口の健康を守ってまいります。
※2020年現在
歯の表面では、むし歯菌が出す酸や酸性の飲食物で歯が溶ける「脱灰(だっかい)」と、唾液の作用で溶けた歯が修復される「再石灰化(さいせっかいか)」が繰り返されています。ところが、この脱灰と再石灰化のバランスがくずれ、脱灰だけが大きく進むことがあります。それが、むし歯です。
初期のむし歯の場合、再石灰化を促してあげれば、脱灰と再石灰化のバランスを元に戻すことが可能な場合もあります。つまり、初期のむし歯なら、歯を「削らない」という対処ができることもあるのです。
当院では歯科衛生士によるお口のクリーニングや歯みがきのレクチャー、フッ素塗布などのメニューをご提供し、歯の再石灰化を促しています。そうすることで、たとえむし歯にかかっても、歯を削らずに対処できる可能性が高まるからです。
当院の院長は過去、病院歯科での勤務経験があります。病院歯科とは、総合病院などに設置されている歯科です。入院中の方など、お体にご病気を抱えた方が多く来院されます。院長はそこでさまざまな患者さんの治療に携わり、「お口の中の環境が悪いと大きな病気になりやすい」と実感しました。
たとえば、お口の中の細菌は糖尿病や心疾患、肺炎などの呼吸器疾患と深い関わりがあります。妊娠されている方の場合は低体重児出産や早産、そのほか骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などにも関係します。
ご高齢の方の死亡原因として多いのは肺炎です。この肺炎の中にはお口の健康に深く関わる誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)も含まれます。加齢によって物を飲み込みにくくなり、間違って気管や肺に唾液や食べ物が入り込んだときに、一緒にお口の中の細菌が気管や肺に入ってしまい発症するのが誤嚥性肺炎です。
食事の際にむせることが多くなってきたら要注意です。誤嚥性肺炎を防ぐためには、飲み込む機能を低下させないようにしましょう。よく咬み砕けしっかりとお食事ができるお口の状態を維持し、さらにお口の中の細菌が少なければ、誤嚥性肺炎のリスクを下げる効果が期待できます。お口のケアは虫歯や歯周病を防ぐだけではなく、全身の健康にもつながっているのです。
また、お口の中が清潔であれば、口臭も抑えられます。何よりご自身がスッキリした気持ちで生活できるため、笑顔あふれる健康な毎日を送りやすくなるのではないでしょうか。日々のお口のお手入れと定期的なメインテナンスで、ぜひ清潔なお口を維持していきましょう。
むし歯や歯周病は、生活習慣病の一種です。そのため、歯みがきや生活習慣を変えないと防ぐのは難しくなります。
当院でお口の健康のためのアドバイスを行うのは歯科助手ではなく、歯科医療業務を行う専門職の国家資格を持つ歯科衛生士です。歯科医療の専門知識を元に、むし歯や歯周病を予防するための、より効率的な歯みがきの方法やデンタルグッズの使い方、健康なお口のための生活習慣などについてアドバイスをしています。
患者さん一人ひとりのお口の状態やライフスタイルに合わせてセルフケアの方法をご提案していますので、生活習慣が気になる方はぜひご相談ください。
当院はむし歯や歯周病の重症化を防ぐ「予防治療」の提供を目的とした、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」に厚生労働省から認定されています。この認定は、厚生労働省が定めた厳しい基準を満たした歯科医院だけが受けられるものです。
この認定を受けていない歯科医院の場合、むし歯や歯周病を防ぐためのお口のクリーニング(メインテナンス)を保険診療で実施できるのは、短い間隔でも3か月に1回まで。しかし、この3か月の間にむし歯や歯周病が進行してしまうこともあるため、患者さんのお口の状況によってはより短い間隔でメインテナンスを受けるのが望ましい場合もあります。
その点、認定を受けている当院ならば、月に1回のペースで健康保険を適用してメインテナンスを受けていただくことが可能です。ぜひご来院ください。
お口の中を拝見し、歯や歯ぐきの状態を確認します。
患者さんの年齢や生活習慣、お口の状態をもとに、予防プランを立てます。
歯のクリーニングやフッ素塗布、歯みがき方法のレクチャー等をいたします。
STEP1~3を定期的に行っていきます。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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午前 | ○ | ○ | △ | ○ | ○ | △ | × |
午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | × | × |
午前:9:00〜13:00
午後:14:30〜18:30
△:9:00〜14:00
休診日:日曜・祝日
上記以外に月に1日休診日があります。
学会等で休診になることもあります。